治療の流れ・期間

【1】治療相談

治療相談では、当院で受けられる治療の具体的な内容や期待できる効果、また現在受けている標準治療との兼ね合い、必要な治療期間や料金等、患者さまやそのご家族さまが抱える疑問や、不安に感じられることについて、一つひとつ説明をさせていただきます。まずは医師とお話しいただき、ご理解を深めていただいた上で、その後どのように治療を進めていきたいかをご検討いただければと思います。

治療相談にお越しいただく際、患者さまの病状をより正確に把握するために、可能であれば資料をご用意いただくことが望ましいですが、主治医に依頼するのが難しい場合やお急ぎの場合は、お手元にある資料だけでも結構です。

患者さまご自身の来院が難しい場合、まずはご家族さまだけでご相談にお越しいただくことも可能です。(その上で、治療を希望される場合は、改めて日程を調整し患者さまに初診を受けていただきます)

●当院での治療相談をご希望の場合はまずお電話(088-625-1488) にてご予約ください。
ご予約なしでお越し頂きましても、治療相談は出来かねますので、予めご了承下さい。
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【2】血液検査

成分採血

当院での治療を行うために必要な血液検査を行います。
※ご希望があれば、治療相談時に血液検査を行います。
※検査結果が出るまでの期間は約1週間です。

【3】治療内容のご提案

画像データ、血液検査データ、問診などをもとに、医師が患者さまに合った治療内容をご提案いたします。お話を聞いていただいた上で、患者さまとそのご家族さまでご相談いただき、当院の治療を受けられるかどうか、また治療を受けられる場合はその開始時期が決定されます。
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【4】採血

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がん免疫療法を行うための採血をします。採血方法は治療方法により異なります。

NK細胞療法 樹状細胞ワクチン療法 活性化Tリンパ球療法
NK細胞療法のもととなるリンパ球を採取するために、約30ml採血します。 樹状細胞のもとになる”単球”(白血球の一部)を取り出すために、アフェレーシス(成分採血)という特殊な方法で採取します。1時間半~2時間かけて単球を含む必要な成分だけ取り出し、それ以外は体内に戻します。 活性化Tリンパ球療法のもととなるリンパ球を採取するために、約25ml採血します。

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【5】細胞の培養・活性化

培養

免疫細胞を患者さまにご提供するために、Good Manufacturing Practiceグレード準拠の厳格なクリーンルームにて細胞培養を行います。限りなく0%に近い確率まで汚染のリスクを低減させることが可能になっています。

NK細胞療法 樹状細胞ワクチン療法 活性化Tリンパ球療法
リンパ球を、インターロイキン-2(IL-2)などを用いて培養することにより、NK細胞を数億~数10億個まで増殖させます。培養期間は2~3週間です。 単球より育てた樹状細胞に自己がん組織やがん抗原(アミノ酸を組み合わせるなどして作ったがんの目印)を与え、がんの目印を覚えさせます。採血から2週間で治療が可能となります リンパ球を、インターロイキン-2(IL-2)と抗CD3抗体で刺激を与えて最大120億個以上まで増殖させます。培養期間は約2週間です。

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【6】免疫細胞の投与

療法や患者さまの状態により治療期間は異なりますが、基本的に約1~4週間に一度のペースで投与を行います。

 

NK細胞療法 樹状細胞ワクチン療法 活性化Tリンパ球療法
1~4週間に1回のペースで高純度活性化NK細胞を投与します。 1~2週間に1回のペースで投与します。 1~4週間に1回のペースで活性化Tリンパ球を投与します。

 

治療期間について

抗がん剤治療や放射線治療などの標準治療においては3ヵ月を目途に、治療の効果や副作用、そして病状などを基に治療方法が検討されています。当院の免疫療法も同様に、治療開始から3ヵ月前後を目途に治療内容を再検討します。
しかし、免疫治療の効果については、短期間で判断することが困難な場合が多いため、日頃から医師が患者さまやご家族さまと出来る限り交流を持ち、病状をより的確にご理解いただけるよう心掛けています。